星の見晴らし

 

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星の見晴らし

こちらのコーナーでは 毎月の星の動き・星座のコラム、エンジェルメッセージをUPしてまいります。

星の動き・星座のコラムは 男性占い師ユニットNOT FOR SALEメンバーのSugarさんに、エンジェルメッセージはドリーン・バーチュー博士公認エンジェルセラピー・プラクティショナーⓇのMomokoさんに毎月更新していただく予定です。 お楽しみに!

 

【星の見晴らし 0415】〔その1〕

NOT FOR SALE Sugar

このコーナーでは、毎月の星の動きの中でも特に気になる配置を取り上げ、
少しでも「時代の見晴らし」をよくするために、主に占星術的な観点から、
現在進行形の出来事とイメージやシンボルの関係を読み解いていきたいと思います。


4月はまず16日前後に数日をかけて太陽と土星が180度で向かい合うというハイライトがあります。その後、24日に太陽が火星と120度、続いて29日に、同じく太陽が冥王星と120度を形成していき、前半のハイライトの流れを決定的にしていきます。また、それに先立って11日からもっとも重く深い影響力を司る惑星である冥王星が逆行を始めているのも大事なポイント。この冥王星逆行の中、太陽の一連の他の惑星との邂逅に、どんなドラマを見立てることができるか、そのあたりが時代の「見晴らし」にも通じていくでしょう。

 

4月中旬~下旬は「運命というシナリオの支配権」を問いなおす時

まずドラマの始まりである土星との邂逅時、太陽は牡羊座の26度にあります。20日には牡牛座へ移行するので、もう牡羊座も終盤に入っているんですが、牡羊座から牡牛座へ抜ける際には、「自分以外の何者かに運命を支配されているという事態の克服」というテーマが出てきます。

というのも、まず物質的な豊かさを司る「土」のサインの中でも、最も強く身体性や感覚に働きかける力の強い牡牛座へ飲み込まれる前の牡羊座には、肉体の制限を越えて拡大する精神性や内的ビジョンを司る「火」のエネルギーが、最も力強く宿るんですね。これは獅子座や射手座のように、社会や他者など、水平方向に広がっていく「火」ではなく、まっすぐ垂直方向に宇宙へと打ち上げられていくロケットのような「火」をイメージしていただくと分かりやすいかも知れません。そういう宇宙的なビジョンや視野の広がりの中で、「結局自分は何がしたいんだろう?」「どこまで運命のイニシアチブを握れるんだろう?」といった太陽が司るところの「主体性」や「創造性」を、改めて問いなおすことになる訳です。

で、今回そんな太陽の正面にドシっと陣取っているのが、「制約と境界」を司る土星。ギリシャ神話において時間を司る神クロノスに重ねられる土星は、個人的な意識や経験に対する制限と境界を表し、自らの死に対しても心を動かさない老賢者の姿で表されますが、血気盛んな太陽の目から見れば、そんなカッコイイものに映るはずもなく。こっちのやることには逐一イチャモンつけてくるわ、先回りして邪魔してくるわで目の上のタンコブ以外の何ものでもない、諸悪の根源、老害ジジイ=土星。それが天秤座の終盤にありますから、客観性や知性を司る「風」がやはり力強く宿って、徹底的に冷淡に見えるほどツーンとした佇まいで登場してきます。

あるいは、トランスサタニアン(天王星、海王星、冥王星)が時代精神の明文化されない衝動やうねりを表すとすれば、土星はもっと明確に目の前に存在し、太陽の生きようとするリアルに「制限・禁止・停滞」をもたらす命令や決まりごと、既存の体制といったネガティブな姿として映ってくるでしょう。

天秤座にある土星というのは「高揚」といって力が増しますから、そういう土星が太陽と180度で向き合っている場合、冷たいお上のいいつけをどこまでも守ろうとする忠犬ハチ公や、自分を脅かしているはずの組織やお家にいかに自分を殺して滅私奉公するかを美徳とするドMマインドのように、太陽の力が抑えこまれると解釈するのが普通なんですが、どっこい今回の配置では様子が異なる。

それは、普段どうしても社会や他者といった水平軸へ傾き、そこで得ることのできる「幸福」を求めようとするきらいの強い太陽が、この時期ばかりは、いつも以上に垂直軸に角度をあげ、広い宇宙に生きる一人の人間としての「自由」を求める衝動に身を浸すことがテーマとなっているから。言い換えれば、これは、誰かの用意した盤の上で翻弄される駒としてではなく、駒の運び手や脚本の書き手として、運命の支配権を取り戻すため、一見揺らぐことのないかに見える敵役を相手に回し、立ち上がる経験を示唆している、とも言えます。

そうなると、今度は必然的に、これまでの盤上におけるお約束ごと的「幸福」と、自分の求めようとしている「自由」が果たして両立するのか?しないとすれば、何を捨てなければならないのか?といった、厳格な土星の投げかける「制限」としての問いが浮かびあがってきます。

この太陽と土星の向かい合いは、例えば先日「打倒民主党政権」を明言した橋本徹大阪市長と政府の対立構図にも重ねられるかも知れません。ただ、当たり前とは言え、忘れてはならないのは、太陽からどんなに無能でネガティブに見えても、土星は人間や社会にはコントロール不能なトランスサタニアンのもたらす破壊的な力(地震や津波)の影響を緩和してくれる防波堤の役割を担ってくれており、土星の存在しない世界に秩序はないし、日本人であれば何らか形でそうした秩序の恩恵に与っている以上、単純な「反政府」という立場は現実的にはありえないということ。

そうした点を踏まえつつ、今後星のドラマがどんな様相を呈していくのか、土星にまつわる問いにどのような落とし前をつけていけばいいのか、を見ていくにあたって、まずは少し時間を遡り4月11日からの冥王星逆行について触れておきたいと思います。

 

今後の展開の鍵とは?

4月11日頃から冥王星が逆行を始め、これは今年の9月18日頃まで続きます。太陽が、「○○の人生」という一つの航海を指揮する船長―表舞台の主人公だとすれば、冥王星はその航海のきっかけを作り、背後から旅全体を支配している最も影響力のある意志を表します。また、冥王星は、英語でPlutoとも表し、これはプルトニウムの語源でもありますから、原子力にも通じます。さながら、指輪物語において争いの元凶として物語の進行を担う、冥王サウロンの作った力の指輪といったところでしょうか。