ハーバルアストロロジー
こちらのコーナーでは毎月一回アロマテラピーとハーブに関した内容を「ハーバルアストロロジー」として占星術の視点から今月のエッセンシャルオイルやハーブをご紹介していくコーナーです。
担当していただく先生はアロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰 岸 延江先生です。
先生の植物や占星術に対して幅広い知識をこちらでご紹介させて頂きます。
☆Asteridea☆ ハーバルアストロロジー【第10回】 ☆ 山羊座＊Capricorn
岸 延江（アロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰）
通常、山羊座は冬至とともに始まると言われます。＜冬至＞は一年で一番日照時間の短い日。２０１２年の今年はマヤ歴の最後の日としてもここ数年注目を浴びました。今、この原稿を読んでくださっているということは、２１日は地球が最後の日だったということではなく、新たな暦を育みつつ、私たちは生かされているという事かもしれません。新たなスタート、始まりの時です。この時を意識して何かをスタートさせた方、特にそのことは意識しなかった方もしばらくたってから実は何かを始めていたということを感じる方もいらっしゃるかもしれません。日本語には最新というと、単に最も新しいものという表現になりますが、欧米語では最後ということは始まりの時という意味にもなる語彙が当てはめられます。ラテン語系ではULTIMAという表記で最終は最初・最新という意味に繋がります。卒業式もCOMMENCEDAYといわれ、出発の時として表されます。終わるということは新たな始まりに繋がります。一般的に北半球では冬至を境に日照時間が長くなるので、光り輝く意味を持ち、スタートのエネルギーを感じさせる語彙にも繋がっているのでしょう。
さて山羊座の要素は陰、区分は活動宮、元素は地、支配星に土星を持ちます。１８世紀に天王星の公転周期が確認されるまで土星は太陽から一番遠い天体として考えられていました。まだ望遠鏡が発明される前でしたので、肉眼で確認できる一番遠い天体だったのです。木星の彼方に周りをガスや星屑で構成されているこの天体はザラザラとした灰色の例えとして象徴されていました。冷たく乾いているとしてCOLD&DRY。そしてそれは＜伝統＞＜社会性＞＜秩序＞＜冷静＞などというちょっと堅い言葉が並びます。
現在、この山羊座に冥王星が運行しているので、このあたりのことを検証されることが多くなってきているのではないでしょうか？冥王星が射手座から山羊座に移行して社会の流れもだいぶ変わってきたことは皆様も感じていることでしょう。ペーパーマネーの危うさを感じさせたリーマンショックやいろいろな飲食企業の消費期限の偽造問題など、一段と正直さ実質さを問われる社会現象が進むこととなりました。当然、人としてやらなくてはいけない事、やってはいけない事を再度気づかされる事象に、私たちは多くの事を学ばなくてはいけないのではないかと思いますし、真摯な気持ちで考える時期に今、私たちは立たされています。
山羊座の身体対応部位は骨格、皮膚、膝になります。骨格は勿論、私たちの体全体を支えます。その体の機能である臓器を皮膚は保護します。膝は人が人として立つために重要な部位の一つでしょう。そういった意味合いも含めて、身体対応となり、＜全体＞ということにキーワードは当てはめられるのだと思います。
山羊座は地についた思考を得意とします。堅実という言葉がとても似合いますが、行き過ぎると頑固になってしまう傾向になるでしょう。私たちが気持ちよく生きていくうえでルールは必要です。しかし行き過ぎたルールは逆には破綻するでしょう。
山羊座の土星に対応する植物（ハーブ）もしかり、一年草や華々しい植物でなく、樹木系の植物が多いのが特徴といえるでしょう。
例えばサイプレスです。サイプレスは別名イタリア糸杉でゴッホの絵などの風景が見られる樹木で、Cupressus sempervirensという学名にいつも（Sempervirens:ALWAYS）という言葉が当てはめられます。常緑樹系の植物が対応し、ヒノキ・モミ・カシなどの樹木で、その香りはほとんどがベースノートにあり、人の気持ちを落ち着かせてくれます。
サンダルウッド（白檀）も、幹は冷たく、熱帯地方の夏季には蛇が涼をとるためにサンダルウッドの幹に体を巻きつけると言いますし、同じく香りは古くから洋の東西を問わず珍重され、人々の心を魅了し鎮静化させてきました。
ヘンプオイルは麻から採取しますが、ある成分は麻薬にもなりますが、採取方法の違いでスキンケアにも良い成分も持ちます。
土星は分量によっては薬にも毒にもなるハーブが割り当てられるとも言われます。
オススメブレンド
精油をマッサージオイルに使う時には必ず植物オイルで希釈してください。入浴剤として使用する場合も重曹・塩・ミルクなどで希釈してください。（前項参照）
下記のブレンドは、植物オイル２０mlに対して希釈率２～３％になります。
ルームスプレーに使用する時には、まずアルコールで希釈し、そののち水を少量加えてください。発火の予防になります。但し水分は腐敗しやすいので少量づつ作られるとよいでしょう。
＠リフレッシュ・デドックスしたい時に
サイプレス４滴・ジュニパー３滴・グレープフルーツ３滴、ヴェチバー１滴
＠落ち着きたい時に
サンダルウッド５滴・マンダリン４滴・パチュリ１滴
サイプレスの精油はリンパ促進・凝りの緩和にも適した効果が期待できます。
私たちの日常は選択と思考の日々です。何を選ぶか？そしていつ・どう始めるか？
通常は月の満ち欠けを応用して新月の時のスタートはスムースに事が運ぶと言われます。冬至を過ぎた頃も良いでしょう。もちろん、新年も何かを始めるのにとてもふさわしい時でしょう。日照時間が同じになる春分の日もスタートするのに適していると言われます。このように一年のうちでも多くのスタートさせるチャンスを私たちは持っているのです。
今こそ、山羊座のスピリットを意識し長期展望で目指すもの・事を見据えスタートされるのに絶好の機会だと思います。
その時、ハーブはそっと私たちをサポートしてくれることでしょう。
気ぜわしい人には落ち着かせる作用のある土星に対応するハーブを！
頑固な気持ちでいっぱいな人は対向のサイン：蟹座対応のハーブ（キャベツ・レタス・クラリセージなど、または金星に対応するハーブ類）がオススメです。
岸 延江プロフィール
IFA認定アロマセラピスト、英国占星術協会会員 薫物屋香楽認定香司
都内にてアロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰
著書＜星が導き出すハーバルアストロロジー＞
HP アロマセラピーサロン＜Naturalis＞ http://www.naturalis.jp/